大いなる誤解

体が硬いからバレエを諦める、バレエをやるなら体が柔らかくないと!だからバレエをやるならまずは柔軟運動、ストレッチをやらなくては!などという考えは、もう古いです。これ、戦前から受け継がれた昭和バレエ。体育会系の部活でウサギ飛び、水は飲まない!というトレーニングを今だにやっているのと同じことです。(バレエ解剖学でそうしたストレッチ的な行為は何の意味もないことだと、ちゃんとしたエビデンスがありますので、よかったら調べてみてください)

たくさん脚が上がるのは、個々の筋肉の質や生まれつきの骨格、年齢的なことなど、多少は影響するかもしれませんが、正しいレッスンを受ければフツーに90度くらいは脚は上がります。

そもそも、回転やジャンプ、ポアントやルルべからの着地は、筋肉が柔らかくフニャフニャな状態だと危険です。だから、筋肉を引き締めたり、柔軟にしたり、その都度使い分ける必要があります。そういうわけで、うちのスタジオではレッスン中の柔軟運動、いわゆる横開脚やY字バランス、前後開脚、エビゾリ(最も危険な行為)は一切やりません。

うちのスタジオではバーレッスンやセンターレッスンの中で筋肉を締めるときはしっかり締める、緩めるときは力を抜くというふうに、その人に合った体の使い方を知ってもらえるよう指導しています。

追記: 小学生中学年で180度膝や踵を開かせること(床とシューズとの摩擦を使ってやれちゃったりする)は非常に危険です。だって、股関節のソケット部分がちゃんとハマってないから45度〜60度くらいで充分ですヨ(╹◡╹)